看護部
看護部理念
まごころをこめて、専門病院ならではの質の高い看護を提供する
看護部方針
- 1.根拠に基づいた知識と技術で、安全・安心な看護を実践する
- 2.患者様に寄り添い、優しさと思いやりのある看護を提供する
- 3.看護倫理に基づき、患者様中心の看護を提供する
- 4.専門病院の使命を認識し、実践・教育・研究を通し甲状腺疾患看護を発信する
- 5.看護職員としての責任と協調性を持ち、他部門と協働しチーム医療を推進する
- 6.組織の一員として、積極的に病院経営に参画する
看護部 部長 ごあいさつ
当院看護部では、病院理念である「甲状腺を病む方々のために」のもと、患者様やご家族に「伊藤病院にきてよかった」と感じてもらえるよう、思いやりのある看護を心がけております。
そして、看護師一人ひとりが自身の経験やキャリアを活かし、甲状腺疾患看護の質向上のため実践や教育、研究など意欲的に取り組んでいます。私たち看護師が元気でなければ、患者様が満足する看護は提供できません。仕事と生活の両立を図りながら、看護師としてのキャリアを大切にし、いきいきと働き続けられる魅力ある職場をめざしています。
看護部部長 認定看護管理者 石澤 緑
伊藤病院看護職の教育研修体系図
当院では、一人ひとりが自分の知識や経験から判断・行動し、結果に対して責任を持つという自律性を大切にしています。看護のプロフェッショナルとして、組織の中で働く一員として、自律した行動がとれる看護師を育てていきます。
- 教育理念
- 病院と看護部の理念に基づき、組織人・専門職業人として自律した行動がとれる人材を育成する
- 教育方針
-
- 1.知識や技術、経験を看護職員間で共有し、安全で安心な質の高い看護が提供できる人材を育成する
- 2.臨床における研究活動を支援し、院内外へ発表を推進する
- 3.生命・人権に対して高い倫理観をもって看護実践ができる人材を育成する
- 4.主体的に学びを深め、自己のキャリア開発ができる看護職員を育成する
伊藤病院 看護職員教育体系
看護部 各部署の紹介
病棟
病棟では、やさしく思いやりのある看護を提供するとともに、看護師の知識や経験を高め合い、魅力ある職場づくりに取り組んでいます。 様々なキャリアを持つ看護師が、それぞれの能力を発揮できるようアイデアを出し合いながら看護実践や業務改善、病棟勉強会の企画などを行っています。 看護師がいきいきと働き、患者様やご家族に満足していただける看護を提供することを目指しています。
外来
外来は、専門外来を含め14診察室と外来化学療法室があります。
看護師は主に、診療の補助、検査介助、処置などを担っています。
外来では、信頼される温かい看護の提供をモットーに、患者様が最善の治療が受けられるよう他部署と連携しながら看護に取り組んでいます。
スタッフは年齢層もさまざまで、子育てをしながら働く看護師や経験豊富な看護師が多いのが特徴です。
患者様が伊藤病院に来て良かったと思っていただけるよう、患者様に寄り添った看護の提供に努めています。
手術室
手術室では診療部や病棟、多職種と連携し、安全を最優先に看護の提供に努めています。
現在、周術期管理チーム認定看護師が在籍し、専門性の高い看護を提供するため、定期的に手技練習や勉強会を実施、知識と技術向上に取り組んでいます。
また、学会等にも積極的に参加しています。
入職された方や異動者の指導には2名のプリセプター制とし、教育体制の充実を図っています。
学びの風土が根づいていることを職場の強みとしています。
医療相談室
医療相談室は患者様からの相談に対応する医療相談、入院予約等を行う入院案内、退院調整の3つの業務から構成されています。それぞれのスタッフが専門性を発揮し、患者様やご家族へのサポートを行っています。また、多職種と協働し患者様中心の医療を推進できるよう取り組んでいます。私たちは患者様に寄り添い、意思決定を支援する看護の提供を目指しています。「医療相談室のご案内」もご覧ください。
認定看護師のご紹介
認定看護師とは、特定の分野において熟練した看護技術と知識を有する看護師として日本看護協会に認定を受けた看護師のことを示します。患者さまとそのご家族に、より良い看護を提供できるよう、認定看護分野ごとの専門性を発揮しながら認定看護師の 3つの役割「実践・指導・相談」を果たして、看護の質の向上に努めています。21の認定看護分野のうち、当院では抗がん剤など薬物療法を専門とする「がん化学療法看護認定看護師」と、放射線療法を専門とする「がん放射線療法看護認定看護師」が在籍しており、がん治療に取り組まれている患者様のサポートをしています。
がん放射線療法看護認定看護師について
放射線治療は手術や化学療法と並ぶがんの3大治療のひとつであり、欧米においてはがんと診断された方のうち50%超が受けるという報告がされています。本邦ではまだ3割程度に留まっていますが、高齢社会が進む我が国において今後益々普及が期待される治療です。
現在、350名を超える放射線療法認定看護師が全国で活躍しており、放射線治療を受ける患者様の心身のケアや、生活面におけるサポートを担っています。当院では、放射性ヨウ素を用いた内用療法など甲状腺疾患独自の特殊な治療を行っており、不安を抱く患者様も多くいらっしゃいます。がん治療を受けられる患者様に安心して治療に臨んで頂けるよう、関連部署と協力しコミュニケーションを図りながら活動に取り組んでいます。
院内研修
看護部では専門職業人として、主体的に学習する姿勢を大切にしています。院内での看護研修はクリニカルラダーを基に計画していきます。専門知識を深める勉強会では中堅スタッフが講義内容を考え、講師を努めます。先輩から後輩へ、経験を踏まえた講義は実践に活かせる内容となっています。また、内容によっては外部講師を招き、新しい知識や技術を学習する機会も設けています。
学会、看護研究活動等
甲状腺疾患看護を発信することが、専門病院の看護部の役割であると考え、学会発表にも力を入れています。また、近隣の大学病院や総合病院を招き、甲状腺疾患看護の情報交換会を開催するなど甲状腺疾患看護の発展に向け積極的に取り組んでいます。
職員募集
・看護師の募集状況については職員募集ページをご覧ください。
診療技術部
診療技術部 部長 ごあいさつ
私ども診療技術部は薬剤室、放射線検査室、臨床検査室、臨床栄養室の4部署で構成されております。各部門で適切な情報提供、専門性・迅速性の向上、安全性の確保、コンプライアンス(法令遵守)の徹底を心掛けております。また、最新の医療資材や機器を導入し、診療部、看護部と連携し患者様にできるだけ負担の少ない検査や治療ができるような体制を整えております。
診療技術部の各々の職員が、甲状腺を病む方々のためにそれぞれの部署で切磋琢磨し、技術の向上を図っております。
診療技術部部長 北川 亘
診療技術部では、2つの書籍「伊藤病院ではこう診る!甲状腺疾患 超音波アトラス」「安全!便利!おいしい!甲状腺専門・伊藤病院がおくるヨウ素制限食レシピ」を発刊しております。
「甲状腺疾患 超音波アトラス」は、甲状腺疾患専門病院で超音波検査を担当する臨床検査技師だからこそ得られた経験的な知識やコツを、当院に限らず広く医療現場でご活用いただきたいとの想いから発刊いたしました。当院の臨床検査技師と診療放射線技師が執筆し、甲状腺疾患に関連する他の検査情報も掲載しております。
「ヨウ素制限食レシピ」は、アイソトープ検査や治療を受けるためにヨウ素制限が必要な患者様に向けて刊行いたしました。ヨウ素は食材に限らず調味料や飲み物などに幅広く含まれており、食事の献立に困るという患者様やご家族のお悩みが寄せられておりました。そのため、ヨウ素制限中でも美味しく栄養バランスのよい食事を楽しんでいただけるよう、工夫をこらしたヨウ素制限食のレシピ集を作成しました。
「研修医・臨床検査技師のための乳腺・甲状腺検査の手引き」は、乳がん専門病院である相良病院との共同で発刊いたしました。乳がん・甲状腺診療に関わる研修医の先生方や臨床検査技師、診療放射線検査技師の方々に向けて臨床検査の実際をお伝えすべく、それぞれの専門病院ならではの多くの経験から得た知識や最新の情報をまとめております。
伊藤病院ではこう診る!
甲状腺疾患超音波アトラス
監修:伊藤公一
編集:北川亘
定価:5,280円(税込)
発行:全日本病院出版会
安全!便利!おいしい!
甲状腺専門・伊藤病院がおくる
ヨウ素制限食レシピ
監修:伊藤公一
編集:北川亘
定価:1,760円(税込)
発行:全日本病院出版会
研修医・臨床検査技師のための
乳腺・甲状腺検査の手引き
専門病院 相良病院×伊藤病院がおくる検査の実際
監修:伊藤公一・相良吉昭
編集:金光秀一・北川亘
編著:宮﨑直子・持冨ゆかり
定価:4,950円(税込)
発行:全日本病院出版会
診療技術部 各部署のご紹介
薬剤室
1.調剤業務
処方は、電子カルテによるオーダリングです。カルテの所見、検査データ等を参照に処方監査、疑義照会の上、調剤・監査を行っています。誤調剤防止のため「調剤監査システム」を導入し、人による監査に加え、システムによる薬判別(画像データ保存)と総重量監査(データ保存)も行っています。抗がん剤の注射薬は、曝露防止のため、安全キャビネット内で閉鎖式器具を使用し調製しています。
2.病棟薬剤業務
病棟に薬剤師が常駐し、入院患者様の持参薬管理、服薬指導を行い、患者様からの情報やご要望に速やかに対応し、安心してお過ごしいただけるよう努めています。
また、薬剤師が病棟に常駐することで、他の医療スタッフとの情報共有や、医薬情報提供もスムーズになり、適正かつ安全な薬物治療に繋がっています。
3.医薬品情報管理業務
医薬品情報管理室では、薬に関する情報管理、月刊「DIニュース」発行、患者様やスタッフからの問い合わせに対応しています。
4.患者支援業務
抗がん剤や分子標的薬治療の患者様に、導入時の指導、外来受診の際は看護師とともに問診、服用状況の確認、副作用のモニタリング、医師へ処方提案を行い、副作用を最小限に薬物治療が行えるよう多職種で協働し支援しています。
放射線検査室
放射線検査室では、主にX線検査・CT検査・骨密度検査・アイソトープ検査を担当しております。CT検査やアイソトープ検査では検査や被ばくに関する説明も行います。
当院の大きな特徴は国内でも有数の放射線治療用設備を備えていることです。
アイソトープ検査や治療(放射性ヨウ素内用療法)を行うためには特別な設備が必要であり、特に治療を実施できる施設は限られます。当院では外来だけでなく入院設備を有しているため、入院でのアイソトープ治療にも対応ができるのが特徴で需要の高い施設となっています。
診療実績は甲状腺アイソトープ検査を年間約1,500件、治療は約1,100件(甲状腺機能亢進症840件、甲状腺癌260件)と多く、甲状腺機能亢進症の治療ではおおよそ全国実績の25%を占めています。
今後も専門病院として利便性の高い選択肢を提供し、患者様の負担が少しでも軽減できるよう努めております。
放射線機器一覧
臨床検査室
伊藤病院臨床検査室はISO15189:2012を認定取得しております。
ISO15189は臨床検査室に特化した国際規格で、この認定を受けた検査室の報告する検査結果は、第三者機関の評価を受け国際的にも通用するものとなります。本規格では認定を受ける全ての項目の手順を文書化し、国際基準に則り検査を行うことが求められます。2013年11月に初回認定を受け現在も更新を続け、手順書・環境・技術など常に改善を行っております。今後も、安心で正確な検査結果を常に提供できる臨床検査室を目指し、品質管理と技術管理の更なる改善に努めてまいります。
1.外来採血
1階検査21採血室では外来採血業務を行っており、12台の採血台を設置しています。国家資格を有する臨床検査技師が日本臨床検査標準協議会(JCCLS)刊行の「標準採血法ガイドライン」を遵守し、安全で正確な採血法を実施しております。
2.検体検査
- (ア)免疫血清検査
- (イ)生化学検査
- (ウ)血液検査
- (エ)一般検査
- (オ)輸血関連検査
- (カ)細菌検査
地下1階臨床検査室では様々な検体検査を行っております。院内で検査を行うほとんどの項目は採血後1時間以内に検査結果を報告できるよう、大型の検査機器を多数設置し測定しております。(免疫発光測定装置:7台、ディスクリート方式臨床化学自動分析装置:2台、血球計数装置:2台)
3.生理機能検査
- (ア)超音波(エコー)検査(甲状腺・心臓・腹部)
- (イ)心電図検査・ホルター心電図検査
- (ウ)呼吸機能検査
地下1階検査22では生理機能検査を行っており、超音波装置が11台設置されています。主に甲状腺の超音波検査を行っておりますが、患者様の病状によっては心臓や腹部の超音波検査も行っています。また、心電図検査や呼吸機能検査も実施しております。
4.病理検査
- (ア)細胞診検査
- (イ)組織診断のための標本作製業務
超音波(エコー)下穿刺吸引細胞診の介助、標本の作成を行っております。作成された標本は細胞検査士の資格を有する臨床検査技師がスクリーニング検査を行っております。また、手術により摘出された組織の標本作成も行い、病理医の診断補助を行っています。
5.遺伝子検査
- (ア)RET遺伝子変異解析
血液からのDNA抽出、目的遺伝子の増幅、遺伝子解析という作業を行っております。
甲状腺髄様がんは、遺伝性と散発性(非遺伝性)に分けられます。甲状腺髄様がんの約1/4~1/3は遺伝性であると言われており、遺伝性かどうかを調べるために、RET遺伝子変異解析を行っています。
臨床栄養室
1.食事管理
大量調理施設マニュアルに沿って、万全な衛生管理体制を目指しています。病院の食事は、患者様の治療の一環としてとても大切な役割を果たしています。安全安心で美味しい食事の配膳に努めています。また、定期的に嗜好調査を行い、季節感があり嗜好にあった美味しいお食事を配膳できるよう努めています。
(ア)一般食
常食・軟食(全粥食・5分粥食)・流動食 常食の患者様は、朝食のみ「御飯メニュー」 「パンメニュー」のいずれかをお選びいただけます。 写真は「パンメニュー」の一例です。 (食具は一部変更があります)
(イ)治療食
特別治療食(糖尿病食・肥満食・脂質異常症食・減塩食など、生活習慣病の予防・治療目的の食事) その他治療食(ヨウ素制限食・脂肪制限食・生もの禁食など、治療を行う上で必要な制限の食事)
(ウ)行事食
季節の献立(月に1度、旬の食材を豊富に使用し季節を感じる食事をご用意しています。また、月により年中行事にあった食事の提供も行っています。) 創立記念御膳(創立記念日に合わせ、特別献立をご用意しています。)
2.栄養管理(NST・栄養サポートチーム)
入院患者様に最善の栄養療法を提供するために、医師・看護師・薬剤師・管理栄養士・臨床検査技師が職種を越えて構成する医療チームです。管理栄養士は、食事量の管理・栄養状態の観察・食事形態の変更を担っています。
3.栄養指導
(ア)入院・外来栄養指導
生活習慣病やがん患者様の栄養管理、低栄養、嚥下困難などの食事の指導を行っています。生活習慣病の栄養指導では、食生活の改善や生活習慣の見直し計画を立てていきます。
(イ)食事相談
なんとなく食欲がない・つい食事を摂り過ぎてしまう等のお食事に関するご相談をお受けします。
職員募集
募集状況については職員募集ページをご覧ください。